2011年12月20日火曜日

スローライフという誘惑

ペレットストーブ
今年は急に寒くなったせいか、ストーブ燃料消費が多い。年を越せるだろうと思っていたが怪しくなってきたので、燃料を買いに行ってきた。我が家のストーブは、ペレットストーブだ。木質ペレット(=間伐材などを細かく砕いて直径3mmx2cmぐらいに押し固めたもの)を燃やすので、基本的には薪ストーブと同じ、空気中の二酸化炭素を増やさない、環境に優しいストーブだ 。ここ雨仰庵の冬の気候は、零下10~15℃まで冷えるので、ヒートポンプ式のエアコンは役に立たない。どうせ夏は冷房が要らないので、近所でも、もっぱら冬の暖房に頭を悩ますことになる。
近年、リタイア後の生活を”田舎暮らし”、”LOHASな生活”、”スローライフ”など、どちらかと言うと不便な生活に憧れる傾向にある。かく言う私もその一人だったが、団塊の世代で、しかも田舎で育った人間にとって、子供時代はスローライフそのものだった。
炊事 薪割から始まり、かまどでご飯を炊く。薪や炭で煮炊きをする。
風呂 井戸からバケツに水を汲み、風呂桶一杯になるまでえっちらおっちら水運び。その後、薪で風呂を焚く。
洗濯 井戸からたらいに水を汲み、洗濯板でごしごし。
暖房 薪割りしてストーブ、または炭を起こして火鉢か炬燵にあたる。
などなど・・・
よく考えたら、こんな生活を爺さん一人、もしくは老夫婦で、できる訳が無い。昔、大家族で全員が働いて(子供の場合お手伝いと言った)、やっとできたのだ。 この界隈でスローライフの象徴は、上記4番目の薪ストーブだ。私もできればペレットストーブをやめて、薪ストーブにしたいぐらいだ。近所のIGさんは、夏中暑い中、チェーンソウとよきで木を切り冬に備えて薪作りをしている。家の周りぐるりと薪をカチカチ山の狸のように積み上げても、冬になれば2~3週間で終わりだ。 これを業者から薪を買うとなると、一日3000円ほどかかる。
従って、雨仰庵仙人としては、スローライフは諦め、(ファーストフードをやめて)スローフードで、せめてもの山暮らしを楽しんでいる。