同じ飯田市内だが、雨仰庵から天竜川を挟んで直線距離にして30kmほどのところに、日本のチロル、日本のマチュピチュ、天空の里などと呼ばれる「下栗(しもぐり)の里」がある。これは雨仰庵に引っ越した2007年4月に訪れた時、南アルプスで最南端の3000m峰、聖岳を写したものだ。標高1000m以上、細くて曲がりくねった急峻な路を上りきったところに集落がある。前に手がつきそうなくらいの急斜面を切開いた小さな畑で、色々な野菜を自給している。その中に有名な地域特産「下栗二度芋(しもぐりにどいも)」というジャガイモがある。7月に収穫したイモを植えると、また10月に収穫できるので”二度芋”と呼ばれるらしい。大きさが2~3cmの小さなジャガイモだ。こちらに引っ越す前、旅行者として下栗を訪れたことがあった。宿で”二度芋”の田楽と、甘辛く煮付けたものを供され、もう一度食べてみたいと思っていた。だが、この”二度芋”、生産量が少ないため、市場に流通せず、下栗の里の食事処や、宿でしか食べることができない。そんな折、滋賀県のお隣さんの
TJさんから「小さなジャガイモばっかりできた」というぼやきが、飯田まで聞こえてきた。頂戴メールを発信したら、見事な二度芋もどきのジャガイモを送って下さった。早速調理して頂く、謝々m(__)m
コロコロ新ジャガ a la 二度芋風
●小さな新ジャガイモ 500g
1.よく洗って水気を切る。皮は剥かない。
2.油が熱くならないうちにイモをいれ、低い温度でゆっくりと竹串が通るまで揚げる。竹串が通ったら、油温度を200度位にして表面が狐色になるまで揚げる。揚げると言うより、油で煮るという感覚。
3.鍋に調味料を入れ、沸いたら揚げた芋を入れて強火で絡める。
●調味料
砂糖 大さじ1、 醤油 大さじ2、 酒 大さじ2、ショウガ 少々
この”二度芋”、下栗から門外不出なのだが、平地で栽培できないか、こっそり実験した人がいる。ところが、平地で作ると、大きな芋になってしまったそうだ。標高1000m以上と、下栗の土壌が育んだ名物イモなのだ。
件(くだん)の
TJさんに、高地でしかできない”二度芋”の話しをしたら、標高たった200mの近江盆地で、「粒ぞろいの小さなジャガイモを作った」と自慢しておられた。本当は、大きなイモを作る気だったらしいのだが、私は、こっちの小さいやつが好きなので、来年も失敗して欲しい(^^ゞ