2011年11月16日水曜日

山ノ神の怒りに触れたスズメバチ

なぜかブータンの中にスズメバチが
今日は"雪虫”が翔んでいた。もとアブラムシとはとても思えない愛らしい2mmぐらいの真っ白な虫だ。まるで風花のようにふわふわと翔ぶ。この虫が翔びだすともうじき雪が降る。
日中少し気温が上がると、スズメバチが盛んに飛び回っていて、この季節が一番危険だ。最近長野ローカルでは子供たちがスズメバチに襲われたというニュースがよく流れる。越冬を前に分封(ぶんぽう)のため、新しい女王と巣を探しているのか?
この前近くの土手で数人のおじさんたち(といっても同年輩)が走り回っているのに出会った。聞いたら"ジバチ”を追いかけているという。クロスズメバチのことだ。信州では昔から昆虫を蛋白源として食べる習慣があり、今でも近所の料理屋さんで、ザザムシ、ジバチ、イナゴ、サナギ(お蚕さん)などの佃煮が出てくる。 ジバチ捕りは鶏肉を数ミリに刻んでこよりの先につけ、それを蜂が巣へ運ぶのを、(蜂は黒くて見にくいので)こよりを頼りに追いかけて行く。巣穴を見つけたら、巣を丸ごと家に持って帰って、土管のようなところで飼って栄養満点にになったころ、皆で佃煮にして食べるとか。楽しい年中行事らしい。その最中に出会したのだった。

4年前仙人暮らしを始めた当初、家の軒下をムササビがかじって小さな穴を開けていた。そこから天井裏に大きなスズメバチが盛んに出入りしていた。いまは業者さんに穴を目塞ぎしてもらったのでスズメバチの出入りはないが、たぶん天井裏には今でも大きな巣があるはずだ。 ただし、聞いた話ではスズメバチは毎年巣を換える(古い巣を捨てる、つまり今の季節)ので蜂はいないはずだ。 そのころ、危険だからベランダに出ないように家内に注意していたにもかかわらず、ベランダで携帯をかけていて、頭部を4箇所も刺された。びっくりして、すぐ近所の医者に連れて行って点滴をしてもらい、大事には至らずに済んだ。ここら辺の医者には、蜂のサンプルボードがあって、「どの蜂でしたか?」と聞かれたそうだ。それだけ蜂に刺される人が多いのだ。そのとき、彼女が叩き落したスズメバチがこの写真のブータンガラス瓶の中に入っている蜂だ。4年たっても我家の山の神は蜂たちを獄門にしている。
医者から帰ってきた家内を心配して隣のばあさんが彼女の手首を見ながら
「大変だったねぇ。まぁ、ここもこんなに腫上がって、痛い?」
家内「あのぅ、そこを刺されたんじゃなくて、頭を刺されたんです」 (-_-;)