夏の友達・クロアゲハが毎日やってくる。見るからに暑そうな黒のよそおい、日中をさけて、まだ涼しい私が朝食をとっているときにやってくる。そのたんびにカメラを持って飛び出すので、コーヒーはいつも冷めてしまう。
まだあたりは薄暗く、高速シャッターを切るためISO感度を上げたので画面が粗い。
日に日に翅(はね)がボロボロになってゆく姿をみると無常をおもうが、その凛とした姿にまた元気をもらう。画面が粗くても、翅はボロボロでもお気に入りの写真になった。
チョウも花も短い命を毎年つないでいる。考えてみれば不思議なことだ。いろんな厳しい気象条件を乗り越え、命をつないできた自然の偉大さを最近強く感じる。また今年も、アゲハの好きなボタンクサギが咲き出した。
目先ばっかり追いかけていた仕事時代には感じられなかった。これも伊那谷の"気"のせいか? おかげで人から「元気そうで何より」と言ってもらえる。手脚の障害はどんどん悪くなっているが、ほんとに「元気なのである」、そして「のんきなのである」