2013年3月31日日曜日

ショパンの不思議な指づかい

Nocturn8

  2月28日、NHK-BSで「ピアノの詩人ショパンのミステリー」という番組の再放送があった。ピアニスト仲道郁代が、「ショパンの楽譜で不思議」と思っていることを、ショパンの足跡を訪ねて明らかにするというドキュメンタリ。
 不思議の中に「ショパンが楽譜で指定している指」があった。 「もっと簡単に弾ける指づかいがあるのに?」と仲道郁代が見ていた楽譜、どっかで見たことがあると思ったら、いま練習で苦労している「ノクターン8番 変ニ長調 作品27-2」の45小節だった。

 5(小指)と4(薬指)を交互に使いながらクレッシェンドでおりてきて、最後はfff(フォルテシシモ、楽譜によってはffff:フォルテシシシモ)。 素人にとっては一番言うことを聞かない2本の指。
 ワルシャワのショパン研究をしている音楽教授の説によると「ショパンは指を均等に鍛えるのではなく、指の特性にあった指づかいをするようにしていた」という記録があるそうだ。

 この曲は全6ページ(パデレフスキー版)、やっと最後のページまで練習が進んできた。プロが弾いても6分。私がモタモタおさらいをするとゆうに8分を超える。15分ピコピコタイマーがなるまでに2回しか練習できない。

 指の別名、小指は「恋人」、薬指は「おねえちゃん」・・・・なるほど、爺さんのいうことを聞くわけがない。